「切磋琢磨は望むところ」「本校のユニークさを訴えたい」全国で学区撤廃の動きが進む中、14日、正式決定された大阪の公立高校の学区再編。現行9学区が2007年春に4学区となることで、
学校間競争が強まるとみられ、一部の高校に志願集中の司能性も。進学実績や活発なクラブ活動、独自の授業…。「選ばれる学校はより選ばれ、選ばれない学校はより選ばれない」との指摘もあり、高校側は生き残りをかけて、受験生にアピールする魅力づくりに走り出している。
大阪府の学区再編
■名門激突
新−学区では創立132年の伝統校・北野(現−学区)(淀川区)と、ノーベル文学賞作家川端康成を生んだ茨木(現2学区)(茨木市)が同居。ともに学区トップの進学実績を誇る。
「わが校は1、2年の部活加入率が95%℃体育祭に卒業生ら2000人の観客が集まるなど学校行事も盛ん。トータルで見れば進学実績もほぼ対等」と話すのは茨木の萩原善慧校長。
特色づくり進む?■…競争率乱高下も
一方、北野は卒業生のNHK女性アナウンサーを起用し学校を紹介するDVDを制作中。中垣隆校長は『情報戦略が大切』と、年明けから2学区の中学校に無料で配る予定だ。
こうした競合は新2学区では大手前(中央区)と四條畷、(四條畷市)“新3学区でほ天王寺(阿倍野区)高津(天王寺区)、生野(松原市)、新4学区では三国丘(堺市)と岸和田(岸和田市)でも起きそう。「優秀な生徒がライバル校に流れればレベルダウンにつな
がる」と、危機感を口にする関係者もいる。
■独自色
懸念されるのが、人気校への一局集中と、競争率の乱高下。今春、学区を撤廃した神奈川では、いったん志願を締め切った後(志望校を変更できる制度を採用していることもあって、倍率の低い高校へめ志望変更が全県から集中、かえって高倍率になったり、03年に撤廃した和歌山では、志願が集中すると見られた高校が逆に敬還されて1倍に達しなかったりしている。
その一方、学校の特色づくりが進むメリットも。
大阪の場合、新2学区の名門校・市岡(現3学区)(港区)は吹奏楽部が有名で、府大会でこの4年間連続金賞を受賞。中学生や保護者を集めて今月5日に開いた学校説明会でも部員
演奏を披露した。「文化の薫りがする学校と思ってほしい」と同校教頭。
周囲に水田が広がる福泉(現8学区)(堺市)は今年から校内の農園で農業体験学習を始め、海洋専門コースがある岬(現9学区)(岬町)も授業でカヌーの製作をする。「特性を生かした授業で受験生に訴えたい」と口をそろえる。